チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

新学期、どうしよう

新学期、どうしよう

新しいものが好きなので(飽きやすいともいう)新学期は毎回楽しみなABAセラピストの三松です。

まもなく新学期が始まりますね!

今回のしゃべくりABAでは、タイムリーな新学期についてです。

以前、ご家族から「新学期どうしよう!園に入るけれど、上履きが履けない!生理的には履くのがいやなのかも!」
とご相談頂いたことがありました。

まずチルドレン・センターのセラピーで行ったことは

・強化子探し(行動を変えるもの)

・室内では、裸足か上履きか選んでもらう(靴はなし)

・説明(上履き履いたら、強化子を渡す)

・履いた時間を毎週少しずつ(5分など)伸ばしていく

・履くところはABAセラピストが行う

始めは、上履きを見せただけで「おわり」と言われ、下駄箱に戻されてしまいましたが、
言語でしっかりと自分の意見を伝えてくれてとても素晴らしい行動でした。

なので、お部屋なので裸足か上履きかどっちかだと伝えると裸足を選び、3週間は裸足でした。

強化子を探し続け、そのお子さんが行動が変わる強化子(グミ)が見つかりました。
上履き履いたら渡すことを説明し、上履きを履かせると以前のように「おわり」と言って
下駄箱には戻さず、履いてくれました!
そこで、すぐにグミをあげます!即時強化が最も最も最も有効です。

ベースラインとして、履かせたままセラピーを進めるとなんと1時間は履けていました。

なので、次回は1時間5分はけたら「強化子のグミ」だと説明し、
少しずつ時間を伸ばしていくと…、4か月経ったころには「強化子のグミ」がなくても
始まりから終わりまで上履きを履けるようになりました。

上履きを履くのが生理的にいやなのではなく、指示の回避行動でした。

また、手先のスキルでお子さん自身で履くとなると難しいようでしたので、そこはすべて手伝ってあげて下さい。

他のしゃべくりABAブログでもお伝えしましたがここでも求めている行動はただ一つで
「上履きを履く」という行動のみです。

大人の指示を聞いて、得することの経験をどんどん増やしていくと、
もともと聞く力はスキルとしてあったお子さんだったのですが、
回避をしないで、よくお話を聞いてくれるようになってくれていました。

生理的に嫌なのか、指示の回避なのか、手先のスキルの問題なのか、
なぜなのか理由を知りたい、これから新学期が始まるにあたってお困りの時には、
いつでもチルドレン・センターにご連絡下さい。
積み木バーガー