チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

言いたいことがあります。

言いたいことがあります。

こんにちは、ABAセラピストのおせんべいです。

今回のテーマは「文句を言う」です。

文句を言うというとなんとなく不適切なんて思ったりするかもしれませんが、
自分はこう思うという意思表示の一つだと私は思います。

今回は嫌なことがあったり、要求が通らなかったりすると、
お子さんが泣いてしまい、そしてなかなかおさまらず、
引っ掻いたりなんだりと行動がエスカレーションして、
ご家族も対応に疲弊してしまっているとご相談を受けました。

そのお子さんは言語は出ていて、言われたこともよくわかっていたので、
「後でね」とか「今は出来ないよ」なんて言われると怒ってしまっていたのです。

そこで、そのお子さんにとって要求が通らない嫌な場面で泣く前に文句を言ってもらうことにしました。

「お勉強するよ」や「おもちゃ一回おしまいにしようか」と声かけて、
少しでも顔が歪んだら、「なんでよー」「やりたくなーい」とか「めんどくさーい」なんて言葉を
モデリングして言ってもらいました。
そのお子さんは泣かずに言えたので「わかったよー」と一度要求を通してあげました。
その後20秒ほどしてから再度声掛けし、泣いてないことをどんどんほめて課題をやってもらいました。
2回目は回避なく取り組めたので大絶賛しました。

この対応をしていくことで、要求が通らないことややりたくないことがあっても
文句を言うことで行動がエスカレーションしないようになってきたのでした。

自分の気持ちを伝えて、それがわかってもらえることはやっぱり大切だなと思いました。

先日も「お勉強するよー」と声をかけたら「寝たい―」と自発的にに答えられたので20秒ほど許可してあげたのですが、
もっとやりたいと思ってもらえるようにセラピーを考えないといけないなと反省しきりのおせんべいでした。

お子さんとのやりとりでお困りの際にはお気軽にご相談ください。
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