チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

【自閉症について考える】一体なぜ呼びかけに反応しないのか?

【自閉症について考える】一体なぜ呼びかけに反応しないのか?

こんにちは、ABAセラピストの三松です。

今回のテーマは「呼びかけに反応しない」です。

以前、チルドレン・センターでセラピーをしているお子さんのご家族から「一体なぜ呼びかけ(指示)に反応しないのですかね?」とご相談されたことがありました。

大人でもやりたくない指示で、何か訳を言えばやらないで済む!自分の要求に応じてもらえる!と思うことなら
反応するかと思うのですが、あ、これ反応してしまったら強制的にやらされるのでは(汗)という指示には知らんぷりをしても、しょうがないかなぁなんて思うのです。

ご家族とABAセラピストで定めた目標行動は「指示を聞いて、何かしら言語でもジェスチャーでも反応をする」です。

指示を聞く行動については、必ずしもお子さんがその通りにしたいわけではないと思うので、
それを聞いてやりたいのならば、その行動をするまたは言語で「やりたい!」と言う。
やりたくないのならば、ジェスチャーまたは言語で「やだ」と言ってもらうようにしてもらいました。

その目標行動のために、ご家庭でもセラピー内でも介入方法を決めました。

ご家族にお願いしたことは
「指示を出さない」
セラピーで出来ている指示はご自宅でもやって頂きました。

セラピー内での介入方法は
「マンド(要求を伝える)練習」先ほどの目標行動での〔やりたいのか・やりたくないか〕伝える
「出来る指示だけ出し、指示を聞いた頻度数を上げる」

また、指示を聞いたら、
好きなおもちゃの在り処が分かる・好きなお菓子が出てくるなど、指示聞いたらお子さんが得をする設定をしていきました。

半年後には、上記の介入方法をしなくても、対ABAセラピスト、対ご家族でも指示を出したら、何かしら反応してくれるようになっていました。
今では、離れたところでさよならを言っても「ばいばい!」とすぐに返答してくれます。

「呼びかけに反応しない」など生活の中でお困りのことがありましたらいつでもお気軽にチルドレン・センターにご相談下さい
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