チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

本当は違うのに。

本当は違うのに。

今回は、「座っていられない」し、ずっとうろうろしている、と
チルドレン・センターでABAセラピーをしているご家族からご相談を受けました。

座らずに立ちっぱなしなんて疲れないのかな?とABAセラピストは行動の記録を取り、機能分析をしました。

関心引きの機能で「座っていられない」ではなく「座らない」でした。

追いかけないで「座って」と言い、待っていると、
普通に座ってくれたので、つい吹き出しそうになり、
結局笑いを堪えきれなくて「出、来るじゃないか(笑)」と言ってしました。

「座らない」行動の着火剤は『追いかける』でした。

座らないでうろうろしていると大好きな大人が追いかけてくれるので、
それはもうお子さんは嬉しくて追いかけっこを始め、
引っ張り合いになり、また逃げ、の繰り返しで、
結果座らせる事が出来ないでいました。

その経験が積み重なり、周りからは「座れない子」なんだと思われてしまっていました。
本当は違うのに。

「座って」と指示を出したら、絶対に座わってもらいます。
まずは机上で好きそうな遊びやおやつで、座ると良いことあるじゃん♬と思ってもらうことから始めました。

大人と追いかけっこで関心を貰うのではなく、
適切な場面、今回の場合はイスに座っていて机上でのお勉強や遊びをしている時に、
「座って遊んでいて偉いね(*^-^*)」と褒めていきます。

行動を求めないとお子さんも答えてはくれないと思います。

1年経った頃には大人でもきつい1時間も座っていることが出来て、
お子さんから遊びやお勉強を率先して選んでもくれています。

最初は大人の関心を貰うために座らずにずっとうろうろしてしまうくらい、
頑張り屋さんなお子さんだったので、すぐに素晴らしい行動を学習することが出来ました!
2018.1