チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

見ているだけ、ただ褒める係

見ているだけ、ただ褒める係

こんにちは、ABAセラピストのインフィールドフライです。

最近の粘土って、時間が経っても固まらないものや(シリコン粘土)、
粒々など、種類が豊富で、お子さん達と一緒に粘土をやっていてセラピストもとっても楽しいです。

やってみれば粘土ってこんなに楽しいのですが、
チルドレン・センターでABAセラピーをしていたお子さんで粘土を一切やりたがらないお子さんがいました。

「粘土やろう」とも何も言ってないのですが、
粘土をやろうとテーブルの上に置いただけで
「粘土やらない」とぷいっと(。-`ω-)顔を背けながら言っていました。

ABAセラピストはまず何をしたかと言うと、セラピスト一人で粘土遊びしました。

そのお子さんはリアルな生き物が好きで、完成度の高い粘土でなければ
興味を持たないだろうということを頭に入れて、いざ一人で粘土作りが始まりました(緊張)

お子さんは特に海の生き物が好きだったので、
お店で売っている海の生き物の粘土の型を購入し、
粘土を入れて押して出してあっという間に完成。
セラピストが完成した粘土を「見てみて~!」見せると、「いるかちょうだい!」と興味を示してくれたではありませんか(興奮)

どんどんとお子さんが好きな海の生き物を作り、
粘土を作ったらごっこ遊びに展開し、粘土が素晴らしく楽しいことを紹介しました。

次に、一番盛り上がるところをやってもらいました。
型に入っている粘土を出すと、海の生き物が出来上がり!
その瞬間はかなり盛り上がります。

その作業が一人で出来るようになってきたら…、
最後のひとかけら分の粘土を入れるなど、
お子さんがやる行動をさかのぼり、一人で出来るようになることを増やしていきました。

ここでとっても大切なことは絶対失敗をさせないことです。
失敗させないで粘土で楽しく遊べた成功体験を増やします。

その成功体験を増やすことによって、
粘土やっても悪いことないじゃん、むしろ得するじゃんと思って貰えれば、
粘土で遊ぶ行動を増やすことが出来ます。

2か月後という最短スピードで、一人で粘土が出来るようになり、
周りの人間が手伝う必要がなくなり、
ABAセラピストは見ているだけ、ただ褒める係になりました。

一人で粘土が出来るようになっただけではなく、
今まで「粘土で遊ぼう」と誘わなければ、遊ばなかったのに、
自分から粘土を出して遊ぶようにもなってくれました…(´;ω;`)感涙

チルドレン・センター
シリコン粘土