チルドレン・センター

ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

【自閉症について考える】言葉の遅れが気になる

【自閉症について考える】言葉の遅れが気になる

コンディショナー容器に詰め替え用シャンプーをなぜか入れていて、
これはリンスインシャンプーだと開き直ったABAセラピストのインフィールドフライです。

言葉の遅れが気になるとご家族からご相談があり、
チルドレン・センターでABAセラピーをしているお子さんがいました。

例えば、袋を開けて欲しい場面で「開けて」と大人が言っても、
その言葉を真似せずに「ちょうだい」しか言葉を使いませんでした。
なんで「ちょうだい」しか使わないのだろうとご家族不思議に思っていらっしゃいました。

そのお子さんには、
「お子さんには音声を求めず、ABAセラピストがどんどん要求言語(ケーキが欲しい時⇒ケーキ、開けて欲しい時⇒開けてetc.)を話して、
どんどん要求に応じていく」ことを介入としました。

「ちょうだい」しか使わない理由は、
言葉を使ってまだ得をしていない、言
葉を使っても使わなくてもそんなに変わらないとのことなので、
要求の場面にあった言葉を聞かせて要求に応じ、
言葉を使うとこんな良いことがあるよ、
言葉を使う方が楽だよと伝えていきました。

お子さんに音声を求めないので、
はたから見たらABAセラピストひとりで何をしているんだ状態ですが、
3か月その介入を続けていきました。

それは3か月経った、ある日のABAセラピー。

お子さんに音声を求めず、
今日はこんなおもちゃを持ってきたよ!と新しいおもちゃを出し、
遊びたいと手を伸ばしてくれていたので、
お子さんが言うべき要求言語を言って渡した時でした。

セラピストが「ごはん!」と言ってごはんのおもちゃを渡すと、
そのお子さんも「ごはん!」と言ってくれているではありませんか…!

新しいおもちゃ以外の今まで遊んでいた、
今まで要求言語を言っても真似しなかったおもちゃでも、
セラピストの音声の真似をして言ってくれるようになっていました…。

また、そのお子さんが発した言葉が他人に通じたり、
褒められたりするのが強化になっていて、
積極的に自分からお話ししてくれることも増えていました。

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