こんにちは、ABAセラピストのインフィールドフライです。
今回のチルドレン・センターのブログは、お子さんの移動が大変なケースについてです。
チルドレン・センターでセラピーをしていたとあるお子さんで、「おいで」「こっちで遊ぼう!」と誘っても、自分が決めた場所から動かずに遊んでいて、アイコンタクトさえ合わないお子さんがいました。
まずは、嫌悪刺激にならないように、並行遊び、お子さんの隣で違う遊びを始めていきました。お子さんが好きそうな遊びをして、「なにそれ楽しそう!」と興味を持ってもらったら、要求言語の練習、指示を出す、会話の練習などをすることが出来ます。
例えば、粘土遊びをして「ねんどちょうだい」と要求言語練習、「包丁で(粘土)切って」と指示、「(粘土)何色がいい?」→お子さん「赤がいい」と会話練習などです。
この人と遊ぶと、この人の話を聞くと良いことあるじゃん!と思って貰えるように、慎重に進めていきました。
そうすると、翌週には「粘土やるから、椅子に座ってやろう」という自然な指示で机のところに移動し、椅子に座って粘土をやり始めていました。
ABAセラピーで必ず使用する行動の変わるもの【強化し】は、このお子さんでいうと【粘土】でした。
頑なに自分の決めた場所から動かなかったそのお子さん、2年後にはなんとセラピストが到着しただけで、机のところに移動して待ってくれるようになり、しかも、セラピストがお勉強の用意をしている様子を、目で追ってよく見てくれていました。
課題が分からなかった時には、ちゃんとセラピストの目を見て助けてという子犬のような目も向けてくれていました笑
アイコンタクトも全然合わなかったあの子はいずこへ行かれたのでしょうか。