
チルドレン・センターでセラピーをしていたお子さんと一緒に遊ぼうとすると、
セラピストに背を向けてすぃーっと離れる行動がありました。
なので、そのお子さんがどんなおもちゃに興味があるのか知りたいと、
近くで並行遊びから始めたABAセラピストのインフィールドフライです。
機能は回避の行動でした。
強化しサンプリングをして、そのお子さんの行動が変わるものを探しました。
そして、セラピーの部屋も環境設定をしました。
遊びたいと思うおもちゃが、部屋中、散乱していたら、
そりゃお子さんは向こうのおもちゃで遊ぼうと離れる回数が増えるだけなので、
セラピストが管理できるようにしました。
別に今持っているおもちゃで遊びたくないのなら、
背を向けないで「やだ!」「断る!」と言ってくれれば良いよ、
「アイスちょうだい!」などと要求言語練習をし、
「!」と本を見ながら表出言語練習、遊びの中で「スイッチ」「オン!」と会話練習をしたりしました。
「大人から音声指示出る=嫌なこと」、大人から指示が出たらやりたくないことをやらされるという
そのお子さんのイメージを慎重に取り除いて行きました。
そして5か月後…、
その頃には、一緒に来て欲しいとセラピストの手を引っ張って「先生来てよ」と、
遊びの最中にせっかく乗せたアイスが落っこちても、セラピストから離れ、ただ泣くだけではなく、
セラピストのお膝の上で「先生助けて!」とも言ってくれるようになっていました!
その凄まじい成長ぶりにとても感動しました!
「やるやるやる!先生すぐ助けるよ!」と食いつき気味になってしまったのを覚えています。