A先行刺激 :大人が「おしまいにするよー!」とおもちゃを片づける
Bお子さんの行動:「ぎゃーー!だめだめー!」とお子さんが泣き叫ぶ
C後続条件 :大人が「まだやりたいのね」とおもちゃを戻す
チルドレン・センターにご相談頂いた遊びの切り替えが出来ず、おしまいに出来ないお子さんのケースのABC記録です。
このケースでの問題行動は言語よりも先に叫んでしまっていることです。
おもちゃで遊んでいる途中に、おしまいねと片づけられて、もっと遊びたい!と思うのは悪いことではないです。
私もゲームが大好きなのですが、キリの良いところまでやって終わりにしようと思いつつ、よく「あともうちょっと」と延長して遊んでいます。やることがあるのにゲームを優先してしまった時、あそこで止めれば良かったと後悔しながら生きています。
お子さんがぎゃー!と泣き叫んでから、おもちゃを返してしまうと、ぎゃー!と言えばおもちゃが戻ってくるんだとお子さんは思ってしまいます。
後続条件で、結局おもちゃを渡すのであれば、言語で落ち着いて言えている時、叫ぶ前に渡します。
せっかくなのでシリーズ化して(といっても2本立て程度)おつたえします。
介入は ひとつだけ ではなく、いくつか同時にいれます。
〇ABAセラピーで入れた叫ぶ行動への介入
・叫ぶ前
「もっと遊びたい」とABAセラピストが言語モデリングをして、お子さんにも「もっと遊びたい」と言ってもらい、要求に応じます。
・叫んでしまった後
言語モデリングをして、言語でのやりとりをしてもらって、お子さんの要求に応じます。
言語を使って得をすることを増やし、叫んで得をするという環境を0にします。
そして、言語コミュニケーションでの成功体験を増やし、自発で言語を叫ぶよりも前に言える事が安定してきたら、プロンプト(成功するためのお手伝い)と強化しを使用して、遊びの切り替えの介入を入れます。
シリーズ②では、その後の介入を説明します。