かなトークで言語練習|ひらがなが読めるお子さんのコミュニケーション支援

かなトークで言語練習|ひらがなが読めるお子さんのコミュニケーション支援

要求言語の練習として、ひらがなが読めるスキルのあるお子さんに「かなトーク」を導入したケースをご紹介します。

今回のお子さん(Aさん)は、もともとPECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)やえこみゅアプリを使い、絵カードと文字を組み合わせながらコミュニケーションをしていました。

目次

かなトーク導入の目的

Aさんは「PECS」や「えこみゅアプリ」をとても上手に使い、コミュニケーションを取ることができていました。
そこで、より細かく自分の要求を伝えられるようにすることを目的として、ひらがなを入力する「かなトーク」を使った新しいコミュニケーションの練習を開始しました。

導入初期の様子

導入初期は、お子さんが失敗しないようにABAセラピストがフルプロンプトでサポートしました。少しワイニング(不満の声)を出しながらも、指はしっかり動いてくれており、入力の練習を進めることができました。

タスクアナリシスによる段階的な練習

かなトークの入力をスムーズに行えるようにするため、**タスクアナリシス(課題分析)**を作成し、段階的に練習を進めました。

その結果、練習開始から三週間ほどでワイニングが見られなくなりました。

さらに四週間後には、

セラピストが名詞まで入力する
Aさんが動詞(「かして」)を入力する

という形で、要求を表現できるようになりました。

かなトークの般化

その後、Aさんの力はさらに発揮されました。

かなトークでのコミュニケーションが、さまざまな場面で自然に般化していきました。

例えば、

  • 場所の般化
    セラピーを行う部屋以外でもかなトークを使用できるようになりました。
  • 物の般化
    別のタブレットのかなトークアプリでも入力できるようになりました。
  • 人の般化
    セラピストだけでなく、ご家族にもかなトークで要求を伝えられるようになりました。

3語文での要求

かなトークの練習を始めて1ヶ月後には、副詞(「はやく」)を含んだ要求言語を3語文でかなトークに入力し、一人で要求できるようになりました。

ケースのまとめ

今回のケースでは、

  • PECSやアプリによるコミュニケーション経験
  • ひらがなが読めるスキル
  • タスクアナリシスによる段階的な練習

これらが組み合わさることで、要求コミュニケーションの幅をさらに広げることができました。

以上、天才Aさんの素晴らしい成長のケースでした。

この記事を書いた人

インフィールドフライ インフィールドフライ チルドレン・センター / FA専門員

登録行動テクニシャン®(RBT®)


チルドレン・センターにて、応用行動分析学(ABA)に基づく支援に従事。子ども一人ひとりの特性を丁寧に捉え、行動データに基づいた支援を行っている。特に問題行動への介入においては、客観的なデータを用いた分析と実践的なアプローチを得意としている。落ち着いた関わりと細やかな観察力により、子どもたちとの信頼関係を築きながら支援を行っている。指導をしている時間のその先の、子どもの将来をいつも考えてくれている。野球観戦が趣味。

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