ひらがな・数字・文字書くことを嫌がる子供|アカデミックな課題への回避行動に対するABAセラピーの事例

ひらがな・数字・文字書くことを嫌がる子供

チルドレン・センターでABAセラピーを受けていたお子さんのケースをご紹介します。

このお子さんは、ひらがなを読む、数字を読む、形をなぞるなどのアカデミックな課題を提示すると、先ほどまで楽しく遊んでいたり、お話の学習をしていたにもかかわらず、スイッチが切れたように指示が入らなくなり、課題を行わなくなる様子が見られました。

あまりの変わりように「具合が悪いのではないか」と心配するほどでしたが、観察していくと、失敗を避けるための回避行動であることが分かりました。

目次

回避行動への対応

このような様子が見られたため、介入として行ったのは、成功体験を増やす対応でした。失敗経験が続くと課題そのものを避けるようになるため、まずは「できた」という経験を増やしていくことを大切にしました。

学習方法の工夫

また、カード=苦手・嫌なものというイメージが形成されている可能性も考えられました。

そのため、カードでの学習だけではなく、

  • 楽しそうなアプリ
  • 実際の生活場面
  • おもちゃ
  • 対人ゲーム

など、さまざまな媒体を使いながらアカデミックな課題を進めていくことにしました。

エラーレスと成功体験

学習では**エラーレス(誤りを最小限にする指導)**を意識し、成功体験を増やすことを続けました。また、学習ターゲットを「成功の呼吸・一個集中型」にし、達成しやすい課題設定を行いました。

半年間の取り組み

最初はフルプロンプトを入れて成功体験を増やしながら練習を続けました。

この取り組みを続けて半年ほど経つと、ABAセラピストが指示を出すと止まってしまっていたお子さんが、自分から行動を始めるようになり、徐々にプロンプトも抜けていきました。

自発的な行動の広がり

その後は、

  • ひらがなは、音声指示を出さなくても見せるだけで自分から言う
  • 数字も自分から数える
  • なぞり書きも自分で鉛筆を持って行う

など、自発的な行動が見られるようになりました。

成功体験と自信

「さすがだね!」と声をかけると、お子さんがどやっとした得意げな表情を見せてくれたことが、とてもキュートで印象に残っています。

この記事を書いた人

インフィールドフライ インフィールドフライ チルドレン・センター / FA専門員

登録行動テクニシャン®(RBT®)


チルドレン・センターにて、応用行動分析学(ABA)に基づく支援に従事。子ども一人ひとりの特性を丁寧に捉え、行動データに基づいた支援を行っている。特に問題行動への介入においては、客観的なデータを用いた分析と実践的なアプローチを得意としている。落ち着いた関わりと細やかな観察力により、子どもたちとの信頼関係を築きながら支援を行っている。指導をしている時間のその先の、子どもの将来をいつも考えてくれている。野球観戦が趣味。

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