こんにちは、ABAセラピストのインフィールドフライです。
とある日、チルドレン・センターでABAセラピー(個別)を受けていて、他の療育先(集団)にも行っているご家族から、ABAセラピーをしに、ご自宅にお伺いするとこんなことをお話して下さいました。
「うちの子が最近変わりました。」
そのお子さんは集団の場面で、遊びの切り替えや、他者の会話・声掛けや指示で、叫んでばかりいたそうです。
個別のABAセラピーを始めたばかりの頃は、お子さんが遊んでいるおもちゃを取られるかと思ったのかセラピストがどかそうとおもちゃに手が触れただけでも「ぎゃーーーーーー!!!」と叫び声が響き渡っていました。
インフィールドフライはその時思った。こいつはまずいぜ、、他者からの働きかけ全て拒否されていると。
それが、ABAセラピーを始めてから4か月…。
叫ばずに質問に答えたり、指示を聞けたり、遊びの切り替えの時に「やだ」など、言語コミュニケーションを取るようになったとのことです。
その4か月間で、ABAセラピーで何をやっていたか。
『要求言語の練習』です。
絶対叫ばせない、「やだ」とABAセラピストが言い、お子さんに「やだ」と真似して言ってもらい、そのお子さんの要求に必ず応じることを徹底していくと、お子さんは叫ぶのではなく、言語を使うことを覚えてくれました。
他者からの働きかけ全てが、おもちゃ終わりにさせられる、嫌なことやらされる、という嫌悪刺激になっていたのを変えていきました。
すると、他者から話しかけても嫌なことじゃないんだと分かってくれたので、他者からの会話・声掛け、指示の時にも叫ばないようになりました。
そのお子さんは、嫌な時に何て言えば良いか分からなかった、使ったことがなかっただけで、教えるとすぐ真似が出来るとっても優秀なお子さんでした。
叫ぶととっても疲れるので、言語で言えば良いんだということを分かってくれて、本当に良かったです。