こんにちは、ABAセラピストの三松です。
今回は「支度ができない」について、お話します。
チルドレン・センターで私が担当したお子さんできちんと自分一人で支度ができるお子さんがいました。
個人セラピーの時もピアクラスの時でもきちんと自分で靴を履き替えて外におでかけしていました。
ところが・・
なんと、その子が通っている幼稚園から連絡が入り、自ら靴を履き替えたりして支度ができないので困っていると言われました。
なんでだろう、と思った私がスクールシャドーで覗いてみると・・大人の方がその子を手伝っていたんですね。
実は自閉スペクトラム症の多くの子供は身体介入を嫌がります。
身体介入、つまり「触れられること」「手伝われること」のことを私たちはそう言います。
子供が大人の身体介入により興奮してしまったり、時には暴れたりするケースも多くないのです。
そして誰かに手伝ってもらうと、
子供は、自分でやらなくていいんだ、とやる気を失います。
そして、自分でやらない、できないんだ、
と大人は判断してしまうのです。
まさに、この子の場合でもそうでした。
それではどうすればいいのでしょうか。
実は子供は指示を出さなくても下駄箱で靴を履き替えなければいけないことを十分に理解しています。
大事なのは大人が助けずに、遠くで見守ることです。
少し時間がかかっていたりしていたら、
「靴脱いでみようか!」
と言葉をかけてみる。
そして履き替えができたら、すかさず褒めます。
できたじゃん!
かっこいいね!
褒めることにより、子供は十分に学習します。
まわりの協力により、この子もチルドレン・センター内だけでなく、
幼稚園でも、家でも自ら支度ができるように成長していきました。