ABA(応用行動分析学)で自閉症を療育

RBTのトレーニング「スキル習得」

こんにちは、ABAセラピストのインフィールドフライです。

前回のしゃべくりABAに続き、今回はRBTのトレーニングの【スキル習得】についてです。
【スキル習得】とは、例えば言語習得、指示の受容、マッチング課題、
書きの練習、遊びのスキル習得、着替え、トイレトレーニング、
歩行練習、食事練習、セルフヘルプ(着替えなど)などなどです。

【スキル習得】するためには何をするか

「タスク」
始める前に計画、スキル習得のための準備、強化(弁別)をする、
自然な環境で実施、タスクアナリシスを行う、
プロンプトを入れる・プロンプトを抜いて行く、
般化と維持、関係者(保護者・世話をする方・周囲の専門家)のトレーニングを助けることなど、
上記のタスクをABAセラピストは行います。

「計画・準備」
どのスキル習得をするか計画し、そのための準備(教材、おもちゃ、えんぴつとノート、オムツ、歩行する場所を決めておく、強化子の準備など)をします。

「強化」
必ず強化をします。

強化も、全ての行動を強化するのではなく、ターゲットにしていること一つの行動が出来たら強化します。
他は強化しません。
「この行動をしたらおやつがもらえた!」などと強化を弁別させ、
求めている行動を明確にします。
まずは出来る行動から始め、自分自身で出来る成功体験をして自信を持って、
ぜひドヤ顔で見せつけて欲しいと思います。

「自然な環境」
自然な環境で行います。
例を挙げると、指示の受容ならば、「おやつたべるから、キッチンからお皿持ってきて」と指示を出し、
お皿はキッチンにあるその自然な環境を使い、その機会利用して、いつもの生活に般化をしていきます。

「タスクアナリシス」
スキル習得のために、タスクアナリシスを考えます。

例:遊びのスキル習得
ターゲット・バスでごっこ遊び

道路を作る

バス停を置く

バス停に人形を置く

バス停で人形をバスに乗せて発車させる

バス停まで走らせる

バス停で人形を降ろす など

「プロンプトを入れる、抜いて行く」
ABAセラピストの手伝い・プロンプトがあって成功体験をしてもらうことが大切です。
プロンプトはABAの柱と言われるくらい重要です。

タスクアナリシスの始めのターゲットにプロンプトを入れ強化をし、
そのターゲットが出来たら、タスクアナリシスの次の段階のターゲットに変更し、
プロンプトを入れ、最終的なターゲット・一人で出来るようにプロンプトを抜いていきます。

例:言語要求習得、最終的なターゲットは「目の前にものがあって自発言語で要求を出す」

要求がある、車のおもちゃ(※要求がないと使えないのでご注意下さい)

ターゲット:目の前に車があってセラピストのモデリングありで「車」と言う

プロンプト:「車」言語で言う、車のおもちゃ触らせない

ターゲット:目の前に車があって「く」と言うモデリングのみで「車」と言う

プロンプト:「く」のみ言う、車のおもちゃ触らせない

ターゲット:目の前に車があって自発で「車」と言う

プロンプト:車を目の前に見せる、車のおもちゃ触らせない

ターゲットが出来たら、すぐに要求のものを渡し強化をします。

何度もしつこく「車のおもちゃ触らせない」とプロンプトを入れている理由は、
おこさんが要求のあるおもちゃに触ってしまうともう手に入れたと、要求が満たされ、
頑張ってお話しなくてもいいやとなってしまうためです。
そこから引っ張り合いに発展してしまい言語練習どころではなくなってしまうのも防ぐためです。
引っ張り合いなんてしなくて良いのです。
セラピストはどんどん車を渡して遊んで喜ぶ顔が見たいですし、
おこさんにやってもらいたいことはターゲットの行動ただ1つのみです。

「般化と維持」
場所や人が違っても同じ行動が出来るように、場所や人を変えて練習します。
維持できるよう、出来たターゲットはセラピーの中で取り入れていきます。

「関係者のトレーニング助ける」
例えば、お母様、お父様、世話をする方と一緒に言語練習を行う
園や学校に行動観察やシャドーに入り、周囲の専門家、園の先生、学校の先生にスキル習得のトレーニングの介入法をご提案しています。

ここで、今まで出来なかったのに出来るようになったスキル習得について話をしたいと思います。

おむつで排尿するという行動は出来ているがどうしても便器に座ることを泣いて自分からでは絶対座らないお子さんがいました。
「便器でおしっこするという行動」を最終的なターゲットに設定しました。

トイレトレーニングを始めたその日、一回目は便器にセラピストが座らせました。
「便器でおしっこする」行動のみに弁別強化し、
おしっこが出た瞬間におやつの強化子を即渡し、
べた褒めし、便器から降りてもらいました。
その後は大絶賛の嵐、物の強化子・おもちゃで遊べる、大強化です。

なんと、その後2回目のトイレで座って即10秒内でおしっこを出してくれていました。
それ以降のトイレも同様でした。泣きの行動はもうありませんでした。

強化コンテンジェンシー、どの行動をしたら強化されるのかの定義がそのお子さんに入ったら、
始めたその日にすぐ出来てしまうことが多いと私は感じ、いつまでも感動した記憶が残っています。
ピア
チルドレン・センター



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